映画「アウトブレイク」は、1995年4月に公開されたダスティン・ホフマン主演、「ネバーエンディング・ストーリー」など数々の名作を生みだしたウォルフガング・ペーターゼン監督のパニック映画です。
「本」「音楽」「映画」が大好きな私が、50代独身からの視点で感想をメインに作品を紹介!!
「アウトブレイク」を観るか迷っている人の参考にしていただけたらうれしいです。
・作品情報
・この映画を観た理由
・200文字あらすじ
・感想(ネタバレあり)
・「アウトブレイク」がおすすめな人
・関連作品などの紹介
【アウトブレイク】作品紹介
公開年 | 1995年4月29日 |
監督 | ウォルフガング・ペーターゼン |
脚本 | ローレンス・ドゥウォレット ロバート・ロイ・プール |
サム・ダニエルズ大佐 | ダスティン・ホフマン |
ロビー・キーオ | レネ・ルッソ |
ビリー・フォード准将 | モーガン・フリーマン |
ドナルド・マクリントック少将 | ドナルド・サザーランド |
【アウトブレイク】を観た理由
とある休日、何か映画でも観ようとチェックをしていたら「アウトブレイク」のタイトルとダスティン・ホフマンの懐かしい顔。
『そういえば昔もニュースで話題になった感染症が話題になったことがあったな』
30年ほど前の作品、映画が先だったのかリチャード・プレストン氏の小説「ホット・ゾーン」が先だったのか記憶は定かでないのですが、テレビでエボラ出血熱がテレビで話題になり観た作品でした。
周期までは意識していませんが、数年ごとに大きく取り上げられる病気がありますよね。狂牛病やHIV、今回のコロナもしかり。コロナ以前の病気は発症が身近でなかったこと、テレビのニュースで耳にするくらいだったので現実味が少なかったんですよね。
コロナに関しては有名人が亡くなったニュースを目にした後、あのような事態になり、マスクや消毒液を手に入れるにしてもひどい状況でした。何と言うか人の嫌な部分を目にすることが多かった記憶があります。
【コロナ】と聞くようになってから4年ほど経ち、ピーク時に比べれば報道等もおちついたものの、未だ終焉の兆しも見えず。
そんなことも手伝って、もう一度観てみることにしました。ダスティン・ホフマン他、懐かしい俳優陣の名前を目にしたことも理由の一つでもあります。
【アウトブレイク】200文字あらすじ
モターバ川流域の村で出血熱が発生し、フォード准将の命令でアメリカ陸軍感染症医学研究所リーダーのダニエルズ大佐は現地に行くが時すでに遅し状態。カリフォルニア州のシーダー・クリークという町でも住民たちが次々と発症した。ウィルスを宿した宿主はどこに?ダニエルズ大佐は食い止めることができるのか?
【アウトブレイク】感想 ※ネタバレあり
物語の感想
未だ終焉の見えないコロナと重ね合わせると興味深い内容です。
実はこの記事を書く直前に私もコロナ発症しました。罹患したのは2/2の3時。急な寒気と節々の痛みに38℃台の高熱、たまに痛む変な頭痛もありました。幸いなことに熱は1日でほぼ平熱に。味覚障害も無かったため食事も普通に取れました。
私自身のコロナ発症は問題ないのですが高齢&病弱な家族がいる我が家、重症化する可能性が大いにあるのです。発症前に熱はないものの風邪っぽいなと思いつつマスク無しで夕食を作っていたのでうつしたのではないか心配でした。
病院へ行ってコロナが判明してから6日間部屋にこもってました。部屋から出る時は最低限の用事かつマスク必須で。発症してから2週間が過ぎ家族に問題が無いことがわかり、ようやく安心したところです。
これが映画の空気感染する「ヤンキー・モターバ」だったらと思うと、感染した時点でアウトですよね。そして隔離されて…と想像するだけで恐ろしい。
映画を観て思い出したのが病院勤務していてコロナが流行り出した時の事。熱がある患者さんがくると防護服に着替えた看護師、大量に出されるハザードボックス。消毒液やマスクの欠品等々問題が山積みでした。当時、皆疲れ切っていて、どこかで誰かがミスをして何か起こるのではないかと気が気ではなかったです。
公開当時に見た時はまだ遠い世界の話でしたが、今見ると症状次第ではありうる世界だったのではないかと恐怖すら感じます。映画の世界のような状況にならないことをただただ祈るばかり。
映画を観た感想としては『そんなにうまくいくわけないでしょう』が本音。
感染症がもたらすいろいろな恐怖を今回のコロナで知ってしまったというのもあると思います。公開当時の私は映画の中の世界、つまり物語として観ていたと思います。
森に逃げた宿主である猿が生きている、とある家族の前に猿が現れる、まずここがうまくいきすぎていると思いました。
爆撃機の操縦士に訴えて成功する。これも実際はどうなんでしょう?
でも、災害によるパニック、コロナによるパニックで「人としてどうなの?」と思う状況を多々目にして、緊急事態で人間性を保つ難しさ。そんな人ばかりでもない事も目にしていますが、映画の中くらいは希望のある終わりであっても欲しいので、うまくいきすぎる、アリですよね。
飛沫感染でアウトブレイクが始まってしまった田舎町シーダー・クリークを封鎖。完全武装した陸軍の戦闘部隊兵と攻撃ヘリ。その町から脱出しようとする町人の車の爆発シーン。爆撃機も本物なのでしょうか?パニック・サスペンス映画ですが、ヘリコプターチェイスがすごいのでぜひ見て欲しいです。
キャストの感想
主役でもあるダスティン・ホフマン。映画「卒業」「クレイマー、クレイマー」「レインマン」など多くの作品に出てます。が、煮え切らない・俺様気質なイメージがあって男性のタイプとしては苦手。この映画では熱くて正義感あふれてますがちょっと強引に感じました。
モーガン・フリーマンは最初は上司の言いなりな感じでモヤモヤ。最後で上司を逮捕、よかったよかった。私の周りでは「ショーシャンクの空に」が好きって人が多かったですね。
軍隊の階級に疎いのですが調べてみると上から元帥→大将→中将→少将→准将→大佐→中佐→少佐→大尉→中尉→少尉→准尉長が4人→准尉→上級曹長が3人→曹長が2人→一等軍曹→二等軍曹→三等軍曹→伍長→上等兵→一等兵→兵卒と、こんなに階級があることにビックリ。
ケヴィン・スペイシーは映画によく出る俳優さんですが、若かったせいかイメージと違ってました。
ドナルド・サザーランドはキーファー・サザーランドの父親、という認識。人情味の欠けているマクリントック少将を完璧に演じてましたね。
【アウトブレイク】こんな人におすすめ
今回紹介させていただいた「アウトブレイク」は、感染症に不安を覚えた人におすすめの映画です!
実は今回一番書く内容を悩んだ項目で、アメリカのアクションあり、サスペンスもありなパニック映画としておすすめ予定でした。
この作品が作られたのが30年前だということ。【アウトブレイク】を観た理由でも書きましたが、話題になった感染症が落ち着くとまた新たな感染症が現れて、まるでマンガに続々と出てくる敵のよう。でも、人の感情や行動は何年・何十年経っても変わらないと思い変更しました。
コロナが今回の映画のように致死率が高く、感染者を発病後24時間で死に追いやるものであった場合、映画のような出来事が現実に起こるかもしれなかったと思うと怖いことですね。
【アウトブレイク】関連
小説「アウトブレイク」
作者:ロバート・タイン
訳:加藤洋子
出版社:新潮社(新潮文庫)
ジャンル:英米文学研究
発売日:1995年3月1日
小説「ホット・ゾーン」上下巻
作者:リチャード・プレストン
訳:高見浩
出版社:飛鳥新社
ジャンル:ノンフィクション
発売日:1994年12月15日
※「ホット・ゾーン エボラ・ウイルス制圧に命を懸けた人々」早川書房(ハヤカワ文庫NV)
エボラ出血熱について書かれたノンフィクション小説。読んでいただきたい作品です。
小説「天使の囀り」
作者:貴志祐介
出版社:角川書店(角川ホラー文庫)
ジャンル:日本文学
発売日:2000年12月8日
「アウトブレイク」を観終わった時に頭に浮かんだのでおすすめに入れました。謎の変死が続き原因が不明だとパニックに陥りますよね。貴志祐介氏の作品は「黒い家」から手に取り、中でも「新世界より」は衝撃を受けました。
小説「アンドロメダ病原体」
作者:マイクル・クライトン
訳:浅倉久志
出版社:早川書房(ハヤカワ文庫SF)
ジャンル:英米文学
発売日:1976年10月19日
※2012年4月に「アンドロメダ病原体〔新装版〕」早川書房(ハヤカワ文庫NV)発売。
宇宙の未知な病原体が題材です。「ジュラシック・パーク」を筆頭にたくさんの作品が映画化されている作家さんです。
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