小説【侠飯9 ヤバウマ歌舞伎町篇】年齢問わず今の生き方に悩んでいる人におすすめの作品!あらすじや感想を紹介!

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小説「侠飯9 ヤバウマ歌舞伎町篇」は、2023年10月に文藝春秋社より出版された福澤徹三さんの文庫書き下ろしシリーズの第9弾です。福澤徹三さんは数多くの職業を経て、最終的に作家さんになりホラーや怪談実話、アウトロー、警察などと幅広いジャンルの小説を書かれています。映画化やテレビドラマ化している作品も。

「本」「音楽」「映画」が大好きな私が、50代からの視点で感想をメインに作品を紹介!!

「侠飯9 ヤバウマ歌舞伎町篇」を読もうか迷っている人の参考にしていただけたらうれしいです。

この記事でわかること

・作品情報
・この本を手に取った理由
・200文字あらすじ
・感想(ネタバレあり)
・「侠飯9 ヤバウマ歌舞伎町篇」がおすすめな人
・関連作品などの紹介


【侠飯9 ヤバウマ歌舞伎町篇】作品紹介

書名「侠飯9 ヤバウマ歌舞伎町篇」
著者福澤徹三
出版社文藝春秋(文春文庫)
発行日2023年10月10日 第1刷発行
ジャンルエンタメ・ミステリ*
*個人的には「任侠・グルメ」のほうがしっくりくる

【侠飯9 ヤバウマ歌舞伎町篇】を手に取った理由

きっかけとなったのは「侠飯」漫画。そこで紹介されていた料理のレシピが簡単な上、食べてみたい!!と思ってネットで調べると原作があることを知り、読んだら大ハマり。浅田次郎さんの「プリズンホテル」みたいだ、と読み終わった時思いました。

メインとなる登場人物の柳刃と火野の発する言葉の数々、巻ごとの登場人物たちの悩み、読み終わった時の心の温かさ、そして何より作品内で紹介されるおいしそうな料理のレシピの数々。

シリーズ化されているので、新刊が出るたびに購入している作品です。

【侠飯9 ヤバウマ歌舞伎町篇】200文字あらすじ

就活に失敗した蓬創介が採用されたのは、東京リッパーズというありとあらゆる犯罪を犯す極悪非道の半グレ集団が運営する企業だった。仲間の一人だった蜂矢の助けで彼が経営する歌舞伎町のバー『ニュー来夢』で働くことになり、同い年の凛花と鱈夫とも出会う。そこへ頬に傷を持つあの男がやってきて、彼が作る料理と語る言葉から新しい夢をみつけるが、さらなる危険に巻き込まれていく。

【侠飯9 ヤバウマ歌舞伎町篇】感想 ※ネタバレあり

毎回作品に取り上げられる問題は、ニュースで聞き覚えのあるものなので、読んでいて身近に感じて入り込みやすい内容です。

今回は専門学校の体験入学のからくり、求人内容についての注意と犯罪関与への経緯、歓楽街に集まる10代の子供たちの悩みや犯罪に巻き込まれる危険性が書かれていると感じました。

柳刃のお酒のうんちくも勉強になりますし、何よりどの料理も作って食べてみたくなるものばかり。レシピは細かくは書いていませんが、冷凍食品のアレンジなど簡単なものもあるので、これなら料理下手の私でもなんとかなりそう。

柳刃と火野の悪人にはきちんと対処し、性根まで悪に染まっていない人には希望の道を。悩める若者たちにはちゃんとした道しるべを示し、なおかつ毎回ラストに粋な計らいをするのが素敵なのです。

現実、物騒な事件が多くなり、昔出来たことが今はできなくなりました。それは私が歳をとって臆病になったからなのか、それとも怖い世の中になっただけなのか。時短・時短で毎日時間に追われ、イライラすることも増えましたし、短気な人も多くなったな、と仕事をしていて感じることも多々。

そんな嫌な事件や人ばかりじゃない、明るく楽しい未来があるのかも、と思わせてくれるこの小説が好きです。

また、シリーズの前作品に出てきた登場人物たちが、さりげなく書かれているところもうれしいところです。

【侠飯9 ヤバウマ歌舞伎町篇】こんな人におすすめ

年齢問わず今の生き方に悩んでいる人におすすめします。

怖い小説が好きな私は「忌談」を読んでホラーをメインに書かれている作家さんと思っていましたが、「侠飯」に出会ってから福澤先生が登場人物に語らせるたくさんの言葉に救われました。

福澤先生の経歴を見ると数多くの職場を経験をしていますが、これらが糧となり小説家という言葉を生業とする仕事ができるのだろうなと思います。仕事が続かない私に夢と希望も与えてくれますが、一つ一つの仕事で何かしらものにできているのだろうか?という不安もあったりして。

福澤先生の「作家ごはん」という作品では作家についてと食に関するこだわりと、二人の若者を正しく導くたくさんの言葉が書かれています。
(こちらもぜひ読んでいただきたい一冊です♪)

福澤先生のような大人が周りにいたらどんなに良かっただろうか。と思わずにいられません。自分を含め、こういう大人はどれだけいるのでしょうか?

今回の作品も私の心にかなり響く作品となりました。付箋で目印を付けた「柳刃&火野 語録」はかなりの量なので、心に深く刺さった言葉3点を自分が忘れないようまとめたものが以下です。

自分の意志で変えられないものは悩まず、頂上が見えるならそれを目指し、そこでどう考え、どういうことをし、どれだけ真剣に取り組んだかが大事。

【侠飯9 ヤバウマ歌舞伎町篇】関連

小説「侠飯」

作者:福澤徹三
出版社:文藝春秋(文春文庫)

・侠飯 2014年12月4日
・侠飯2 ホット&スパイシー篇 2015年12月4日
・侠飯3 怒濤の賄い篇 2016年8月4日
・侠飯4 魅惑の立ち呑み篇 2017年7月6日
・侠飯5 嵐のペンション篇 2018年7月10日
・侠飯6 炎のちょい足し篇 2020年4月8日
・侠飯7 激ウマ張り込み篇 2021年8月3日
・侠飯8 やみつき人情屋台篇 2022年8月3日

漫画「侠飯」

原作:福澤徹三
漫画:薩美佑
出版社:講談社
レーベル:ヤンマガKCスペシャル
発売日:2017年2月6日(1巻)
全7巻

原作購入のきっかけとなった作品でもあります

テレビドラマ「侠飯〜おとこめし〜」

2016年7月16日~2016年9月22日
毎週土曜 0:12~0:52テレビ東京系にて放送
キャスト
柳刃 竜一:生瀬勝久
火野 丈治:三浦誠己

放映後に知ったので未視聴
柳刃さんのイメージが違うと思ってしまった

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